教授挨拶
Greetingこのたび、2025年11月1日付で大分大学医学部消化器内科学講座教授を拝命いたしました。長年にわたり本講座の発展に尽力されてきた諸先輩方、そして日々診療・教育・研究に携わる教室員の皆様に深く敬意を表するとともに、その歩みを受け継ぐ責任の重さを改めて感じております。
当講座では、食道・胃・小腸・大腸といった消化管疾患から、肝臓・胆道・膵臓に至るまで幅広い領域を対象に、専門性の高い医療を提供しています。早期消化管がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)、胆膵疾患に対する超音波内視鏡(EUS)を用いた診断・治療、肝炎・肝硬変・肝細胞癌に対する抗ウイルス療法・分子標的薬・免疫療法など、最先端の医療技術を積極的に導入しています。日本の内視鏡診療は世界的にも高い評価を受けており、本講座においても、多くの医局員がアジア諸国を中心に技術指導を行うなど、国際的な医療水準の向上に貢献しています。また2025年度には「高度内視鏡診療センター」が開設され、すべての内視鏡機器にAI診断支援を導入することで、より安全で精度の高い診療体制が整いました。
教育面では、「患者さん全体を診ることのできる消化器内科医」の育成を大切にしています。内視鏡トレーニングや症例検討会を通して、確かな技術力と倫理観を備えた専門医を育てることに注力しています。研究面では、ヘリコバクター・ピロリ感染症、炎症性腸疾患、ウイルス性肝炎、胆膵疾患などを中心に、臨床と基礎をつなぐ研究を推進し、学会発表や論文作成など、国内外への情報発信にも積極的に取り組んでいます。
また当講座には120名を超える医局員が所属し、県内各地の医療機関で地域医療を支えています。これからも医療機関との連携を深め、専門的な医療を地域の皆様が身近に受けられる体制づくりに貢献してまいります。
医療技術がどれほど進歩しても、その中心にあるのは「人」であることを忘れてはなりません。患者さん一人ひとりに向き合う気持ちを常に大切にしながら、診療・教育・研究の三本柱をさらに発展させ、地域社会とともに歩む講座でありたいと考えています。
今後とも、皆様の温かいご指導とご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。